選択肢を与える

前回とは対照的な内容。


選択肢を与えた方が良い時だってある。



今は違うけれど、私は以前実験ばかりをする仕事に就いていた。

毎週毎週、上司に週報を書いては

結果の共有と次週の予定について週末に相談をしていた。


その上司は仕事を振るタイプではなかったので

自分で次の予定をどうしたいのかを、毎週のように提案しなければいけなかった。


ただ入って数年は、1つの提案だと論破・却下されることが多く、

なかなか自分のやりたいようには進められなかった。


そこで私は考えた。

毎週最低3パターン程度の提案(選択)を出せるくらいでないと

話が進まない、と。


であれば、

Aパターン:私が一番やりたい実験内容

Bパターン:全く違うベクトルの実験、以前頓挫した内容など

Cパターン:結果が想像できない試み


というように、話を分散させて上司に毎週提案するよう試みた。


結果は良好。


Aパターンしか提示しない場合は、Aを却下されて終了、という結末が見えるが

選択肢を与えると、Aを選ぶのだ。

(時々BやCもあるけれど)


人は選択肢を与えるとその中から選びたがる。

この習性を活かして却下を回避する。


この方法が使えるようになってから、私は仕事がいくらかやりやすくなった。


あれも嫌これも嫌という人にはむしろ選択肢を与えた方が良い。

だから、例えば嫌々期の子供にもこれは使える。

どうしたいの?ではなく

こっちとこっちだったらどっちが良いの?

と極端な選択肢を与えると

案外自分の意見が出て来たりするのである。


それでも全部嫌、というパターンも

もちろんあることを忘れずに。



困ったら選択肢を与えてみる、

使えそうな時は是非使ってみて下さい。